2024年11月21日に開催された「第11回新東北みやげコンテスト」に出場し、FISHERMAN'S KITCHENの【まるごと牡蠣ソースギフトセット】がなんと最優秀賞をいただきました!
プレゼンターの郡市長さんにトロフィーを贈呈していただき誠に恐縮ながら中央の席に着座させて頂き写真撮影。スピーチが終わったこの瞬間もまだ何が起こったか呑み込めておりません。。。
さて、いったい何が起きたかいったん整理してみます。
時は、コンテスト前日。
この日の朝も通常通りワカメの種はさみ作業でした。ワカメの種は、堤防で挟んだあと、船にのせて沖まではしらせ、種の挟みこまれたロープを海に張ります。
種はさみがひと段落し、コンテストのディスプレイに使用する石を拾って丁寧に洗う作業。
私と父が海作業する小藤浜海岸は、震災後に護岸工事がされなかったために従来の海岸がそのまま残っており、南三陸町では珍しい波で角が削られた丸い石やシーグラスがとれるのです。妻のプロデュースで、明日のコンテストではディスプレイにその海岸の雰囲気を再現することに。(写真は小さい頃の息子です)
妻の帰宅を待ち、ディスプレイの作り方を教えてもらい、再現の練習をしてもらいました。というのも実は明日のコンテストには妻の務める会社「株式会社グリーディー」さんも参加されており、夫婦でコンテストに。
当日・・・・。開始時間ぴったりに到着し、最強のパートナーである佐藤シェフにも手伝って頂きなんとかブースの設置完了。拾った石もいい感じに配置できました。
佐藤シェフが審査員の試食を用意してくれています。実はこの佐藤シェフ、かの有名な戸倉SeaBoysのメンバーで今月開かれた「第10回 Fish-1グランプリ」でなんと全国1位の獲得しております。これ以上ない強い味方なんです。彼が中学校の同級生でホントに良かった。
こちらは高校の同級生でwebデザイン制作と映像制作会社fograの取締役で写真館ヨコタ。を経営する横田くん。FISHERMAN'S KITCHENの写真は全て彼に依頼しています。今日は応援とパンの差し入れに駆けつけてくれました。ありがたや。受賞できたのも彼の写真のおかげでございます。
午前10時に始まった展示会は15時半まで行われ、その間に9名の審査員と学生審査員、インバウンド審査員の方々が各ブースを周り、試食やプレゼンを聞き審査が行われました。今回のコンテストは、東北6県から267商品がエントリーされ、52社が最終審査である展示会へ進みました。
発表の時。。。ベストユース特別賞、インバウンド特別賞、アイディア特別賞、地域性特別賞、デザイン特別賞、優秀賞など次々に発表されていき、すばらしい商品を生み出した企業様が表彰されていきます。正直心の中では、地域性特別賞ならもしかして・・・。と思っていたのでやっぱり難しいな。とちょっとがっかりしておりました。
が。。「最優秀賞は・・・・・・・まるごと牡蠣ソースセットフィッシャーマンズキッチンさま」と。
「ん・・・。」「!!!!!!」正面の画面をみると確かに私の商品が。
後ろで控えていた佐藤シェフを見ようと後ろを振り返ると彼も瞳孔が開いた驚きの表情。まさか名だたる企業様が名を連ねる中、いち生産者で漁師の我々が作った商品が最優秀賞だなんて。驚きと嬉しさで登壇するときには頭の中が真っ白に。プレゼンターの郡市長よりトロフィーを頂き、帰ろうと階段を下がろうとしたときに、スピーチお願いしますと言われ、そういえば最優秀賞だけスピーチがると言っていたような・・・。と思い出し慌ててもどりスピーチをすることに。
まさかの事態でもちろんスピーチなんて考えておらず、第一声が「こんにちは」になってしまった。あとから映像を見返すと緊張してカミカミでしたがなんとかお話にはなっており安心しました。
昨年、最優秀賞を受賞され、今回優秀賞を受賞された七ヶ浜の合同会社fluirさんのおふたりと一緒に記念撮影していただきました。代表の久保田さんとても人柄の良い方で、スピーチ良かったよ!と言って頂き本当に嬉しかったです。本当にありがとうございました。
チームFISHERMAN'S KITCHEN。今度プロジェクトメンバー全員で撮りたいです!
コンテスト終了後には、近くのコンビニでノンアルコールビールを購入し、佐藤シェフと二人で乾杯しました。人生でこんなにノンアルコールがおいしく感じたのは初めてでした。できれば本物のビールが飲みたかったですが。二人でこの興奮と高揚感を噛みしめました。佐藤シェフのレシピ、東北No1と全国No1を1カ月に2つ受賞。肩書をグランプリレシピハンター佐藤将人にしたらと提案しました。
近年、われわれ漁業者は、海水温の上昇や海の酸性化の問題など様々な環境変化に伴う問題に直面しています。牡蠣の出荷が遅れ生育が遅くなったり、ワカメも成長が鈍化、南三陸町の水産業の柱である銀鮭の養殖でさえ、稚魚の搬入が一カ月遅れた上に水温が12月になっても高止まりし、魚の順調な生育ができるのか懸念されています。そんな中、今回われわれが加工品にチャレンジし開発した商品が評価され賞を頂いた意味を考え、次に進んでいきたいと思います。これを機に、少しでも漁師や水産業、そして我々のフィールドである南三陸町に関心をもって頂けることを願っています。応援いただいたみなさま本当にありがとうございました。